Rjの登高漫歩
山歩記 - 雲取山(2004.04.06)

last modified: 2004.04.20


概略

経路(標高) 地形図
鴨沢(540m)〜小袖乗越(740m)〜堂所(1250m)〜マムシ岩(1430m)〜七ツ石小屋(1600m)〜七ツ石山(1757m)〜雲取山(2017m)〜ブナ坂(1655m)〜堂所〜鴨沢 Couloir 45l AXS GTX 雲取山 (南東)

†出発/通過/帰着点の標高はおおよそです。

鴨沢から往復

2004.04.06 - neko 先月、謎の体調不良で敗退した鴨沢からの雲取山、再挑戦です。今回は、路面凍結の心配も少なそうだったので単車で行きました。下界はすっかり春で桜も終わりつつありますが、山の明け方は冷えます。気温は0℃強。結構な防寒をしていっても、あまりひゅいひゅいとは走る気になれない温度です。

鴨沢の駐車場に単車を止めると、こないだトイレの横にいた黒いねこがまた出迎えてくれました。よしよし、ひさしぶりよの。今回は、私の朝ごはんだったカロリーメイトのブロックをちびっとあげてみました。でも、口の中でくっちゃくっちゃするのが嫌らしく、ちょっと食べただけで「それ、もういらない。」と言われてしまいました。。。

そんなこんなで猫と戯れながら支度を済ませ、6:25頃出発。前回は登り口から失敗してしまったのですが、今回はちゃんと小学校(廃校)の方から行きました。見事に咲いた校庭跡の染井吉野二本に見送られ、民家の前の道を登り、カーブする所で案内板に従って小袖乗越への道を行きます。いい天気で風も無く、既に暑いくらいです。

2004.04.06 - tozanguchi 1
ここから左へ。
2004.04.06 - tozanguchi 2
小袖乗越の先。

汗を掻き掻き三十分程で小袖乗越に到着。水を飲み、Tしゃつ一枚になって進みます。五分程舗装路を歩くと、いよいよ雲取への登山口です。前回敗退した時にはもうこの辺から嫌な気配が漂っていたのですが、今回は快調でした。このまま行けるかな。

歩くこと十五分、二十分、四十分の廃屋を見送り、「ちびTちびTちびT」やら「ほうほけきょ」やらその他色々な鳥の声を聞き、時に鹿の声も聞きながらゆっくりしっかりと登って行きます。やがて水場を示す50cm×30cm×30cmくらいのコンクリート製受水槽の所に来ました。ここまで、鴨沢の駐車場から約一時間半。数メートル上の水場で、ぽたぽた滴る水をペットボトルに汲もうと思ってしばらく粘りましたが諦めました。

歩き始め、二十分程で「堂所」の標識がある所へ。前回はここまで来て引き返しました。今回は、ここから登山用ストックを使って登ってみることに。こないだ某登山用品店のバーゲンで買った、安いやつを二本です。トレッキングポールを使うのは初めてなので、どんなもんやらお試しです。雪も無いので、石突きにはゴム製のカバーを付けたまま使います。

五分程登ると、どうやらそこが本当の「堂所」であると思われる平らな所へ出ました。そのまま通り過ぎ、上へと向かいます。この辺から尾根の西側を行くようになり、時折富士山なんかも見えるようになってきます。堂所から四十分程で、七ツ石山を巻く道への分岐に到着。「マムシ岩」と呼ばれる露岩があります。

2004.04.06 - doudokoro 1
導標のある堂所。
2004.04.06 - doudokoro 2
本来の堂所。

雲取山へは巻き道を行く方が早いのですが、先日の敗退を綺麗に払拭する為にも七ツ石山を目指しました。天気が好かったので、午後になって霞む前に景色を堪能しておきたいというのもありました。途中、七ツ石小屋で水を補給し、その上で石尾根縦走路の七ツ石巻き道と出合い、右(東)へ進んで尾根上の縦走路に出ます。この辺りには雪が残っていて、冗談に言う「靴底までのラッセル」状態でした。べちょべちょなのでアイゼンは不要ですが、試しに靴用チェーンを使ったところ、雪が固まって靴底に着きまくりました。

2004.04.06 - yukimichi
七ツ石小屋の上。
2004.04.06 - kuma?
くまの爪痕?

縦走路に出てから右に七ツ石神社を見送り、ひと登りで七ツ石山頂に到着。雲取から飛竜山、南アルプス、大菩薩連嶺、富士等の展望を楽しみました。写真を撮り、水分等を補給して石尾根を進みます。まずブナ坂まで下り、そこから小さいピークをぽこぽこ踏み、ヘリポートを過ぎ、稼いだ標高を捨て切った辺りに奥多摩小屋があります。その前で少し休憩。最後の登りに備えます。

そこから、ヨモギの頭と呼ばれる1813mピークを越え、更に1937mの小雲取までの登りがこの日の行程では一番きつかった。下手にダブルストックなんか持ってしまったせいか、やたら息が切れます。富士山に登る時のような酸素不足です。途中でペースを上げすぎたのかもしれません。まあ、左や後ろはよい眺めなので、そんなものに慰められながらちんたら登りました。この区間、コースタイムは二十五分なのに四十分くらい掛かりました。

小雲取を越えれば、目指す雲取山頂はもう目と鼻と口の先です。身体も気分も少し楽になり、二十五分程で着きました。やった。正午過ぎ、出発から五時間四十分。いくら鍛えても有酸素運動の能力が人並み以下にしかならない私としてはこんなもんでしょうか。霞んでくる前に写真を撮り、山頂でおひるごはんにしました。今回はラーメン。

2004.04.06 -  Fuji
七ツ石山頂から富士。
2004.04.06 - kumotori
もうすぐ雲取山頂。
2004.04.06 - sanakuten
山頂三角点の説明。

一時間程ゆっくりして、トイレに寄ってから下山開始です。ここまで、ストックの石突きカバーは無事でした。しかし下り始めてすぐ、突いた左のストックが「カシャ」と言うようになり、慌てて探しましたが見つからず。よく失くすとは聞いていましたが、やっぱり失くしてしまいましたとさ。でも、堂所までは頑張って二本使うと決めていたので、そのまま下ります。

石尾根の下りでは、登ってくる人といっぱいすれ違いました。単独行の中高年男性も多かったけど、みんな気持ちよく挨拶の出来る人でした。立ち止まってちょっと話をしたりもしました。雲取山荘に泊まる人が多いようです。

この辺りで、ヘリコプターがばらばら飛んで来ました。前飛竜と三條の湯の中間くらいの上空にしばらく留まったり、そこからぐるんとどっかへ行ってまた戻ってきたり、何だか不自然な動きでうるさかったです。遭難者でも出たのかや?と思ったり、何かの撮影かや?と思ったり。少なくとも「荷揚げ」ではないようでしたが、結局何だったのかは不明。

2004.04.06 - bunasaka 一時間程でブナ坂まで戻り、帰りは巻き道を通ってみることにしました。べしょべしょな雪は多少残っていたものの、「巻き道」らしい歩きやすい道でした。平坦な道をずいずい進み、縦走路の巻き道と出合い、そこからはマムシ岩までずいずい下ります。

下りでは、ストックの持ち方をいろいろ工夫してみました。普通に握ると使いづらく、上部をMT車のシフトノブの様に持つ方がよいようです。その持ち方も三種類くらい変えてみました。一番やりやすかったのは、中指と薬指の間にグリップ部を挟むというものですが、予想されたようにそれだと薬指の内側(グリップに当たる部分)の皮が剥けてしまいました。なお、ある程度足場が良くて脚に余力がある場合には、(殆ど傾斜の無い場合を除いて)ストックは下りのスピードダウンにしか役立ちません。速く下るには使わない方がいいようです。或いは、まだ慣れてないから私が使いこなせてないだけかもしれません。

2004.04.06 - grip 1
ベストだが指が痛い。
2004.04.06 - grip 2
これだと滑る。
2004.04.06 - grip 2
妥協案。

マムシ岩を過ぎ、七ツ石小屋からの道と合流し、本来の堂所も過ぎて、ブナ坂から五十分程で「堂所」の導標に到着、しばし休憩。ダブルストックはここまでにして、あとは普通に脚だけで下ります。慣れないので、上腕から肩が結構疲れました。私の買ったのは一本275gのものでしたが、お金に余裕がある人はなるべく軽いものを選んだほうが楽だと思われます。

2004.04.06 - shika 堂所からは既に二回目となる緩い下り。途中でキブシの向こうに鹿を見つけ写真を撮ったりしながら、五十分で小袖乗越を通過、鴨沢まで一時間ちょっと。鴨沢では前回同様多くの猫がひなたぼっこをしていました。出発から帰着まで九時間五十分、山頂での一時間の休憩を引くと、大体コースタイムと同じくらいでした。

駐車場の斜向かいの自販機で飲み物を買って飲み、ずうっと背負っていた服をいっぱい着て帰りました。単車での帰路、新青梅街道の混雑がやや辛かったです。肩凝りまくりだし、排ガスで頭痛くなりました。この辺は、多少時間が掛かっても車の方が楽でしょう。


Rjの登高漫歩: http://rj-chaos.sakura.ne.jp/swampyhatto/swampyrj/
Copyright (C) 2004-, Rj. All rights reserved.