Rjの登高漫歩
山歩記 - 滝子山(2004.04.10)

last modified: 2004.04.20


概略

経路(標高) 地形図
笹子駅(600m)〜道証地蔵(800m)〜鎮西が池(1540m)〜滝子山(1620m)〜滝子山三角点(1590m)〜桧平(1340m)〜藤沢(520m)〜初狩駅(450m) Couloir 45l AXS GTX 笹子 (北東)

†出発/通過/帰着点の標高はおおよそです。

変化に富んだ滝の山

今回は、大菩薩連嶺南端の滝子山に行ってきました。高尾から混雑する中央本線に乗って笹子に行き、そこから歩きます。素晴らしく晴れていて、汗だくになりつつも沢で顔を洗ったり富士山その他を眺めたり、楽しい山行となりました。

sumire 笹子駅を出発、最初は甲州街道をしばらく大月方面に歩きます。二十分程で「←滝子山」の案内が出るので、それに従って細い道に入ります。やがて見事な枝垂れ桜のある神社の所で道は分岐し、左へ進むと中央道を渡り、右に桜の見事な櫻森林公園を見ると「滝子山大鹿峠登山道」と書かれた柱が立っています。そのまま一本道を直進すると、「滝子山」を示す導標が右の足元にあります。これは「寂ショウ尾根」というルートを経由して直接滝子山に登るもの。今回はひとまず見送り、そのまま舗装路をしばらく進みます。

寂ショウ尾根への分岐から沢沿いに登ること四十分程で、「道証地蔵」と登山用地図に書かれたお地蔵さんの分岐に到着。ここからがやっと山道です。右へ下り、沢を渡ってその沢沿いに登り始めます。他に登る人は少なく、静かな道でした。しばらくちんたら登り、やがて沢を離れ、枝沢で顔を洗ったりしつつひと登りで落葉広葉樹の開けた斜面に出ます。大鹿山への分岐を見送り、ちろちろ見えるようになってきた富士山に背中を押されるようにして進むと、再び先ほどの沢が近寄ってきます。ここいらから滝が連続して見事な景観。新緑や紅葉の頃も素敵でしょう。しかしまだ葉の出る前なので、見通しがよい。滝を見るなら木々が葉をつける前のこの時期の方がいいのかもしれません。

taki 1
滝その一。
taki 2
滝その二。
taki 3
滝その三。

道は崩れかけた砂の斜面につけられていて多少歩き辛いのですが、様々に変化する沢の様子は一見に値します。正直言って、こんなに楽しい景色があるとは思ってませんでした。やった。鳥のさえずりも賑わしく、気分爽快です。道端には、見たことの無い変なむしもいました。

再び枝沢で顔を洗ったり水を飲んだりしてからひと登りすると、道は・・・というより地形がやたら緩やかになります。山の上の方がのっぺりしていて、ちょっと面白い雰囲気でした。左に大谷ヶ丸と思われる尖ったピークを見ながらついつい進み、開けた防火帯の尾根をやたら近くに思える八ヶ岳や上の方だけちろっと雪を被った金峰山等を後ろに見ながら登り、大谷ヶ丸への分岐を経てややぬかるんだ急登に差し掛かった先で鎮西ヶ池という所に出ました。小さな池と祠があり、謎なことに「鎮西ヶ池山頂」と書かれた札が立っています。どこがどう山頂なんだろう。

池からは僅かで滝子山頂と三角点峰の鞍部に出て、底から更に僅かで滝子山頂に到着。景色やら何やらを楽しみながらちんたら歩いたので、結局笹子駅から四時間半くらい掛かりました。標高差は1000mくらいしかないんですけど。

山頂からの眺めはぎりぎり素晴らしく、「秀麗富岳十二景」に数えられる富士山やら間近の大菩薩連嶺やら何やら、壮大に眺められました。少し西へ行くと、甲斐駒ケ岳から続く南アルプスもばっちり。ただ、おひるごはんを食べている間にかなり霞んできてしまいました。やはり晴天でも景色はお昼までがいいですね。おひるごはんは、ラーメンと雑炊。陽が照ってものすごく暑かったのですが、暑いときに熱いラーメンを食べるのもよいものです。っつか、個人的には冷やし中華ってそんなに美味しいと思いません。いや、美味しい冷やし中華を食べたことが無いだけかもしれませんが。

fuji
山頂から富士山。
shirane sanzan
山頂付近から白峰三山。

一時間程のったりして、下山です。途中、すぐ東にある三角点ピークを通ります。ここは三角点が一番高いところにない山です。三角点峰は樹木に覆われていて、眺めはよくありません。下山路は、登りとは違った雰囲気の広葉樹林帯の尾根に沿って続いています。ストックの使い方も大分慣れてきました。ずいずい下ります。

やがて広めの「桧平」という所を経て、更に尾根を下ると道が尾根から左に逸れています。そのまま尾根を下る道もあるそうですが、荒れているそうです。導標に従って尾根を逸れ、じぐざぐ下って沢沿いに出ます。行きに見ながら登った沢とは全く雰囲気の異なる沢で、どちらかと言うとこっちの方が正統的(平凡)な感じです。

takigo-yama from hatsukari-eki 途中、沢を渡る所でまた顔を洗ったりしながらずんずん進むと、固い道に出ました。山頂から二時間程でしょうか。固い道をどんどん下り、神社を見送って最後に富士山をもう一回見てから中央道を潜り、国道沿いのコンビニに寄り道して初狩駅に到着。出発から八時間半、25000歩ちょいの旅でした。やー、楽しかった。今度は「寂ショウ尾根」からも登ってみたいと思います。


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