last modified: 2004.06.22
経路(標高†) | 鞄 | 靴 | 地形図 |
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山伏峠(1100m)〜大棚ノ頭(1268m)〜石保土山(1297m)〜西沢ノ頭〜樅ノ木沢ノ頭(1306m)〜油沢ノ頭〜ブナノ丸〜菰釣山(1379m)〜石保土山〜山伏峠 | Couloir 45l | #2500G | 御正体山 (南東)/御正体山 (北東) |
†出発/通過/帰着点の標高はおおよそです。
丹沢のマイナー領域、山伏峠から菰釣山(こもつるしやま/こもつりやま)に行ってきました。珍しく、人に連れられて。子供の頃を除くと、私が誰かに案内されて山へ行ったのは多分これで三回目です。前二回は同じ人で、表妙義縦走と中央アルプス北部縦走でした。当時は登山靴を始めとする登山装備など無く、街用の革製背負い鞄やら旅行用3-way鞄と運動靴で行ってました。
当日朝は雨。天気予報と自分の見立てでは午前中に雨が上がり、午後からは晴れてくる予定だったのですが、ずっと雨でも行くつもりでした。知人は直前に雨具を新調し(モンベルの筆頭雨具、ストームクルーザー!)、それを試せるかなどうかなどうかな、という状況だったので、出来れば歩き始める頃には雨に降っていて欲しいと思いつつ出発。
道の駅どうしに寄り、水を汲んで山伏峠へ。先着が一台、ここで仲間と落ち合って沢へ行くそうです。私達は峠から尾根へと上がります。鳥居を潜り、すぐに広葉樹林帯の中の道になります。雨は弱め、霧に包まれていい感じです。鳥が啼いています。
峠の標高は既に1100m程あり、菰釣山までは細かなアップダウンを経ての緩やかな登り。知人のお気に入りというだけあって、静かな樹林帯の穏やかな道のりです。霧に包まれたこのくらいの明るさの時は鳥がよく啼くそうで、やけに詳しい知人に鳥の名前をいろいろ教わりました。「ちびT」のヒガラやコガラ、ツツドリ、コルリ、カケス、ジュウイチ、ホトトギス他にも幾つか。生憎鬱蒼とした樹林帯で霧も出ていたので、コゲラ(ちいさいきつつき)やエナガ等一部を除くと姿をはっきりと確認することは出来ませんでしたけど。
時折立ち止まり、鳥の声に耳を傾け、ゆったりのんびりと森を歩いて行きます。気温は15℃弱、弱い雨が降っていましたが、私は雨具無しで歩きました。ストームクルーザー初体験の彼は、その出来に満足しているようでした。蒸れずに快適とな。生地は薄めですしね。風も防げるし、このくらいの気温なら丁度いいのでしょう。
やがて周囲は巨大なブナに囲まれるようになり、少し行くと地味な山頂に到着。ここは他のルートから登るともう少し安直に到達出来る為、通常は人が結構いたりするそうです。が、この日は天気のお陰でここまで誰にも会わず、山頂にも誰もいませんでした。おひるごはんは中華三昧。知人のストーブはEPIのBPSA-II、ごつい風防の付いたモデルです。現行のBPSA-IIIとの違いはよく分かりません。見た目はそっくり。
誰も来ない山頂でしばらくのんびりしてから、戻ることにしました。少し戻った所でカラ類の混成群に包まれた後、朝出発する時に峠で会った人とその仲間達(増えていた)に出くわしました。薮漕ぎを終えて稜線に出てきた所のようです。沢の水量は多くて大変だったみたいです。でも、沢登り楽しそう。私もそのうちやってみたいなあ。
再び鳥の啼き声を楽しみながらのったり戻り、やがて晴れてくると鳥の鳴き声は減ってゆきました。天気で随分変わるものです。気温は上がり、汗を掻くようになりましたが、陽の光を受けた緑は輝いています。しっとりとした緑もいいけど、明るい緑もよいものです。都市近郊の低山なのにこの道沿いには杉の植林が無く、素晴らしい雰囲気でした。
最後の方は踏み跡が交錯していましたが来た道を忠実に辿り、無事下山(と言う程下りてないような気もしますが)。国道をゴーゴー走る車に圧倒されつつ、自分達もそれに混じって道志の湯に寄り、オンセンを堪能して帰りました。道志の湯は安くて綺麗でよいオンセン施設だと思います。あっちら方面へお出かけの際は、お時間あれば是非どうぞ。