Rjの登高漫歩
山歩記 - 御座山(2005.06.05)

last modified: 2005.06.11


概略

経路(標高) 地形図
白岩登山口駐車場(1460m)〜見晴台(1750m)〜前衛峰(1992m)〜御座山(2112m)〜前衛峰〜見晴台〜駐車場 Couloir 45l AXS GTX 信濃中島 [北東]
信濃中島 [南東]

†出発/通過/帰着点の標高はおおよそです。

シャクナゲ全開

アプローチ

最近体調を崩し気味でしたが、久々の山行。シャクナゲの咲く長野県は御座山(おぐらさん)に行ってきました。中央道からだと、須玉ICを下りてR141を登り、野辺山を過ぎ、うねうね道を下って小海方面へ進みます。海ノ口の辺りに、右へ行くと北相木村・南相木村へ行けそうな看板が出ますので、そこで右折。すぐに海ノ口大橋だか何だかという立派な橋で千曲川を渡ります。橋は遠くからも目立つので、多分見落とすことは無いでしょう。

橋を渡るとすぐに長いトンネルがあり、この日は陽射しに慣れた目に厳しい暗さでした。明かりは点いているのですが、目が慣れるまで真っ暗けっけです。トンネルを過ぎると少しうねうねした道を進み、やがて県道2号(川上佐久線)に出ます。今回の登山は北相木村の白岩方面からなので、標識に従って左(小海方面)へ。少し先で北相木村への道が右に分岐します。あとはしばらく一本道。ずんずん進むと、「御座山→」といった看板が二つくらい目に付きますが、これらは山口登山口とか下新井登山口を示すものと思われます。白岩登山口から登りたい人はもっと先まで進み、「白岩」という看板が出た後に「←四方原山/御座山→」といったような表示の現れるまで待ちます。そこで右折。(ここで右折せずにもう少し先まで行くと、「長者の森」という所からの登山口もあるようです。)右折するとすぐに小さな橋を渡り、森を抜け、高原野菜畑を登る農道を進みます。

やがて道は行き止まり、駐車場があります。全部で十数台止められるくらいでしょうか。この日は石楠花の開花時期ということで、予想通り出発(と到着)の遅かった私の車を止めるスペースは既にありませんでした。方向転換して来た道を戻り、途中の枝道に入る所へ(4トントラックが通れる幅を残して)無理矢理駐車。駐車場までの登り返しは8分くらいでした。

01_kuruma
車はこんな状態
02_keshiki
駐車場所付近から
03_p
いっぱいの登山口駐車場

登り

標高1460m程の駐車場からの登山口にはアンケート用紙があり、帰りに書くことにして出発。尾根に取り付くまで標高差100m程の登りをちんたら進みます。やがて尾根に出て、左へと尾根を辿ります。右には小さなピークがあるようです。ここから山頂まで、基本的にはずっと尾根道。斜度は緩く風は涼しめで、気分の良い道です。そこいらのミツバツツジはそろそろ咲き終わりでしたが、進むうちに標高を上げ、全開のミツバツツジの鮮やかな色を楽しめます。私のカメラじゃ色を再現し切れないのが残念。

尾根に出てからちょっと進んだ所で、「長者の森」からの登山道と合流しました。やたら立派な導標が立っていますが、白岩からの道を示す部分がありません。下を見ると小さい案内板に白岩を示すものもあります。ここを登りで見落として帰りに間違えて長者の森方面へ下ってしまったという人の話がwebにありました。山歩きの基本ですが、出発点からの往復では道の分岐で自分が来た方向を覚えておくことを忘れないようにしましょう。

少し進むとやがて坂がきつくなり、ぐいぐい標高を上げ始め、標高1700m付近から見事に開いたアズマシャクナゲが現れます。ワーイ、咲いてる。ヤッタ。石楠花は一年置きに当たり年と外れ年があると言いますが、今年は当たりかな?盛況です。つぼみは色濃く、咲くと綺麗なグラデーションを見せ始め、やがて清楚な白へと変わるその咲き様をあちこちで観察出来ます。

04_tsutsuji
たぶんミツバツツジ
05_sumire
すみれ
06_shakunage
アズマシャクナゲ
07_shakunage
しゃくなげ
08_shakunage
しゃくなげ
09_shakunage
しゃくなげ

しゃくなげのトンネルを潜りつつ更に登ると、間もなく「見晴台」と呼ばれる露岩地帯(といっても別におっかない所ではなく、単に下が土から岩に変わる程度)へ出ました。登山口から一時間程。稜線気分を味わえる一角です。生憎この日は晴れたり曇ったり、遠くの眺めは今一つでしたが、そこらの全開ツツジや全開シャクナゲを楽しみながら軽く休憩。この辺りから、前方には目指すべき御座山の手前にあるピーク(所謂「前衛峰」)が見えてきます。まずはそこに向かってゴー。

10_tsutsuji
見晴台:つつじ
11_zen-ei
見晴台:躑躅と前衛峰
12_tsutsuji
見晴台:ツツジ
13_shakunage
見晴台:シャクナゲ
14_miharashi
見晴台の標識
15_shakunage
そこいらのシャクナゲ

雪の消えた後なら手軽に登れる山ということと、シャクナゲ開花が期待される時期ということで、登山者はかなり多めでした。大集団で下ってくる中高年をいくつかやり過ごしたりしながら進みます。(大集団で登るのは止めて欲しい。。。)ずんずん登り、見晴台から30分強で前衛峰に到着しました。大したスペースは無いので、そのまま通過。前方には御座山の本峰がでーんと聳えています。一旦コル(鞍部)まで下り、そこから残り180m程の標高差をやはり30分くらいで登ります。

因みにその鞍部では、うだの沢方面からの道と合流します。下新井登山口、と導標には書かれているようです。しかし、その道はあまり踏まれていないようです。ピンクテープなどの整備はされているかもしれませんけど、もしかしたら少し荒れているのかもしれません。山に慣れていない人はご注意を。っつーか出来れば経験者と一緒に行くのが安心でしょう。

さて、最後の30分。もう咲いていたりまだ咲いていなかったりする吾妻石楠花の木等を見送りつつ登ると、いよいよ山頂・・・のすぐ手前に、真新しい避難小屋がありました。最近建て替えたようです。近くの木には温度計が付けてあり、気温は10℃くらいでした。ここまで、大集団といくつかすれ違ったお陰で、大混雑だったと思われる山頂には人が希薄でした。やった。ぎざぎざした岩の露出する細長い山頂の、好きな場所に陣取っておひるごはん、ラーメンと雑炊です。その後にはほうじ茶を飲みました。

16_ogura
前衛峰から御座山
17_shakunage
石楠花
18_hinangoya
避難小屋

山頂〜帰路

山頂周辺には、シャクナゲも咲いていたけどコイワカガミもありました。山頂の北の方には特徴的な岩峰があり、それを見下ろしながらいかにも「山」って感じの雰囲気の中でのんびりしました。一瞬雨がぱらつきましたが、すぐに止んで晴れたり曇ったり。晴れると陽射しが熱いっす。置いといたシエラカップも熱くなってしまいました。

山頂で女性二人組が近くに陣取っておひるごはんを食べていました。彼女らは栗生(くりゅう)登山口から登ってきたとのことでしたが、シャクナゲは殆ど無かったようです。今回、私が「この山で最も登山者の多そうな」白岩登山口から登ったのは、シャクナゲが目当てでした。そうでなかったら、面白そうな栗生からの道を選んだでしょう。時間帯が遅かったことも助けになり、人込みの中を登る窮地に陥らなかったので正解。ま、この日の登山者は全部合わせても多分せいぜい数十人位。そこいらのヒャクメーザンと較べたらすごい不人気振りですね。

19_tengu
天狗山〜男山
20_sanchou
御座山頂
21_ganpou
北の岩峰
22_koiwakagami
コイワカガミ
23_koiwakagami
コイワカガミ
24_shakunage
山頂の石楠花

さて下山。来た道を戻ります。しばらくはしゃくなげの間を抜け、鞍部からちろっと登り返して前衛峰を超え、またしゃくなげの下を潜ったりしながら進み、一時間弱で見晴台に到着。気楽な帰路なので、荷を置いてゆっくり休憩。久々の山だったせいか、膝周りの筋肉には問題無いものの足首が弱ってました。こういう時にがちがちの登山靴だとボロを出しにくいのでしょう。

25_koyouraku
コヨウラクツツジ
26_shimoarai
下新井への道
27_tsutsuji
見晴台付近の躑躅

それでも荷は軽いし道は緩いし、その後も問題無く下り、見晴台から45分程で登山口の駐車場に戻りました。やー、楽ちんだし花は綺麗だし緑は新鮮だし雨にも殆ど降られなかったし、いい山行でした。農道を僅かに下り、車に戻りました。万歩計は16560歩程。帰り支度をしていたら、ワンボックスに乗った老年夫婦が少し上まで登ってから引き返して来ました。車を止めた彼等が言うには、明日御座山へ登るのでその下見だそうです。今宵は白岩(かどっか、近く)の宿に泊まるそうな。シャクナゲの開花状況とか登山口の駐車場について問われるまま答え、気をつけて登って下さいね、と言って見送りました。

帰り支度を済ませて帰途に着く頃、丁度雨が降り始めました。そこからの帰り道、土砂降りと雨の止んだ状態の繰り返しでした。土砂降り率高し。野辺山周辺では、一部で道路が水に浸かっていました。こんな豪雨は珍しい。この日は車のタイヤを新しいもの(ヨコハマのDNA ECOS)に替えた直後だった為、思いの外優れたこのタイヤのウェット性能を試すことが出来ました。っても、水深10cmじゃウェット性能も何もありませんけど、普通の濡れた路面であれば排水性や感触など期待以上によいものでした。

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空っぽの登山口駐車場
29_7-11
清里付近の7-11から
30_dangouzaka
談合坂SAにて

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